世界が懸念していたロシアのウクライナ侵攻が、2月24日についに始まってしまった。この侵攻は金融市場全般に大きな影響が出ることは必至で、ビットコインを含む仮想通貨市場への影響も避けられない。
ウクライナ情勢は無視できない
2022年明けからロシアがウクライナに対し攻撃を開始する懸念が高まっていたが、国際社会の制止に耳を傾けずロシアは2月24日にウクライナに対し攻撃を開始した。
攻撃開始前の1月~2月中旬にはすでにウクライナ問題を材料として株式市場を初めとする金融市場が大きく動くことが度々あった。それは仮想通貨市場でも同じで、ビットコインを初め仮想通貨もウクライナ問題に非常に敏感になっている。ビットコイントレードをするにしても、ウクライナ情勢から少なからず影響を受ける。
攻撃直後は大幅安
2月24日にウクライナ攻撃が決まった直後のビットコインの動きを見てみよう。直前の23日夜には440万円だったビットコインは、攻撃発表前の24日午前中までにやや下落して420万円に。そして正午前に攻撃が発表されるとリスク回避からビットコイン売りが増え、午後には400万円を割った。
400万円を割ったのはちょうど1ヶ月前の1月24日以来なので、ビットコイントレードをしていた場合この動きを見て驚いたかもしれない。しかし日付が25日になった頃から停戦に向けた交渉の話が出てきたため、市場のリスク選好姿勢が戻り440万円までレートが回復した。
リスク選好姿勢に左右されるレート
最近ビットコイントレードをしているトレーダーは気付いていると思うが、ここ数ヶ月のビットコインは市場のリスク選好姿勢で動くことが多い。いい材料が出てリスク選好姿勢が広まるとビットコインは買われて上昇し、逆にリスク回避姿勢が広がるとビットコインは売られる。
ウクライナ問題でもこの傾向は続くと思われる。戦闘が激化しリスク回避姿勢が広がるような情報が出るとビットコインは下げ、逆に停戦の方向に向かうとの情報が出ればビットコインが買われる。100%そのように動くわけではないが、全体的な傾向としてはこの流れは続くだろう。
他の役割も大きいビットコイン
ウクライナ問題におけるビットコインの果たす役割は大きい。例えば諸外国がロシアに課している資産凍結の制裁も、ビットコインを使って逃れられるという指摘が出ている。またウクライナ政府や企業、個人に対しビットコインでの支援が世界から集まっている。
ビットコイントレード目的だけではなく、現在ではこのように実需に支えられて買われている。ビットコイントレード目的以外でも買われている限り、ビットコインのレートが大きく崩れる可能性は低いのではないか。
Comments