藤澤浮世絵美術館|江の島や藤沢の浮世絵が無料で見られるなんて!
藤沢に美術館がない!といわれていたのも今は昔。
藤沢市のJR辻堂駅より歩いて行ける浮世絵の美術館があります。
その名も「藤澤浮世絵美術館」。
(正確には、美術館登録では、ないのですが…)
東海道の6番目の宿場町「藤沢宿」や「江ノ島」の浮世絵を中心に展示しています。
しかも入館料は【無料】です。
無料と聞いて、安っちーつくりのしょぼい場所を想定している人は全然違います。
初めて行かれた方はきっと、上品で質の高い鑑賞スペースにきっと驚くはず。
1.藤澤浮世絵美術館ってどんなところ?
公式ホームページに書かれている、藤澤浮世絵美術館の案内を以下に抜粋します。
藤沢市の浮世絵等資料コレクションは、1980年(昭和55年)に、市制40周年を記念して、日本大学元総長の呉文炳(くれふみあき)氏から譲り受けた江ノ島浮世絵等が中心となり、以来、郷土資料の一環として、藤沢宿、江の島を題材とした浮世絵や、関連資料を収集してきたものです。
浮世絵は、人々の暮らしや世相を描く絵画作品であり、江戸時代の庶民文化として発展しました。さらに、19世紀末には、ゴッホなどに代表されるヨーロッパの画家たちに大きな影響を与え、世界中から注目される美術品でもあります。藤沢の地は、江戸時代には東海道藤沢宿がおかれ、また時宗総本山清浄光寺(遊行寺)が立地し、信仰・行楽の地であった江の島や大山(雨降山)への参詣道の入口として、名所や伝説に根ざした多くの浮世絵が描かれたところです。
※藤澤浮世絵美術館公式ホームページより、一部抜粋
①日本大学元総長の呉文炳氏から藤沢市が浮世絵作品を譲り受けました。
②また、東海道の藤沢宿、江ノ島を題材とした作品をその後も収集したものも含め、藤澤浮世絵美術館に展示しています。
③藤沢は、東海道藤沢宿、遊行寺、江の島や大山への参詣道の入口だったため、江戸時代には多くの浮世絵が描かれていました。
美術館のある建物
ココテラス湘南の7階にある美術館です。
1階~4階が、子供向けのスクールが入っているため、入り口はいつも子供たちの声であふれています。
始めて来たときに「美術館て、ここであってる?」と思うくらい。
けれど、エレベーターで7階までくると、静かな空気に満ちています。
写真撮影について
館内は写真撮影可です!
そのかわり、フラッシュ撮影はできません。
それさえしなければ、バシバシ撮っちゃっていいみたいです。
とってもありがたいですね。
2.藤沢市民が美術館の無料な理由を直撃レポ!
正直、これだけ見ごたえがあるのに、無料で提供しているのは、どうなの?
と、藤沢市民のカモメとしては思ってしまうわけです。
なので、館内スタッフさんに直接聞いてみました!
ついでに、美術館の魅力や他とは違うところなども教えてもらいました。
●回答●
実は、藤澤浮世絵美術館は、「美術館」という名称で運営していますが、国へは「博物館」で登録しています。
その理由は、美術館と名のるために必要な「館内の設備」が法律に定められた条件を満たしていないからなんです。
そして、博物館は基本的に商売として利益を得ることができない決まりがあるので、無料でおこなっています。
ちなみに博物館で入館料を得ているところは、「館内維持費」だと思われます。
博物館は利益として入館料を得ることは法律上できないですから。
なので、藤澤浮世絵美術館はこれからもしばらくは、無料で運営して行くと思われます。
●回答●
当館の特徴は、館内の作品すべてに「解説」がついているんです。
しかも、日本語と英語表記がどちらも書かれていますので、これを作るのが実は一番大変な作業なんです。
展示内容はこまめに変えています。
そのたび解説を作ることに追われるんですね。
●回答●
実は浮世絵って、2か月以上飾り続けると、色が落ちてしまうのです。
なので、藤澤浮世絵美術館では、大体1か月半ごとに、内容を変更しています。
そのタイミングで、館内のすべての展示作品が交換されています。
時々、2か月以上続く企画もありますが、展示作品は一か月半を超えないように企画の途中でも作品を入れ替えているんです。
また、所蔵品はたくさんあるので、企画ごとに新たな作品を展示しています。
大変なのは、入れ替えごとに、解説を作らなきゃならないことですかね。
また、作品の保管場所は、ここだけではなく、別なところにも保管していますよ。
例えば形状が本だと、当館では保管できないんです。
江のくんの疑問をまとめると・・・①無料展示の理由は、国の基準の問題で、利益を出すことができないため。
②藤澤浮世絵美術館ならではの特徴は、ほぼすべての作品に解説をつけていること。
③浮世絵は2か月以上の展示で色が飛ぶので、こまめに展示作品を入れ替えている。
ありがとうございました!
3.東海道五十三次のコーナー紹介
館内入って受付の奥に、東海道五十三次のコーナーが見えます。
なんと、全部に解説がついています!
作品と解説が整然と並んでいて、展示のされ方が上品ですね。
そして、見やすいです。
4.藤沢・江ノ島のコーナー紹介
部屋の奥には、東海道の6番目の宿場町である「藤沢宿」のコーナー。
そして壁の、裏手には…、
藤沢宿を紹介する映像が常設設置されています。
手前には椅子があるので、座ってゆったり映像を見ることができますよ。
そしてお隣には、
藤沢市の中心の観光スポット「江ノ島」のコーナーがあります。
江ノ島の浮世絵を集めて展示している美術館なんて、ここにしかないでしょうね。
浮世絵で表現された江の島を見ることができます。
こちらは三代歌川広重作の江ノ島の窟屋の浮世絵です。
そして、江ノ島フロアの次に「企画展」フロアがあります。
毎回テーマごとの作品が展示されています。
今回は「広重の初代・二代・三代」の作品が企画展示されていました。
5.交流スペースやライブラリー紹介
作品展示室を出ると、「図書閲覧コーナー」があります。
藤沢市の資料や、浮世絵、江戸文化についての図書が見られるんです。
イスもあるので、ゆっくり資料を見るのもいいですね。
こちらは「浮世絵すり体験コーナー」です。
なんと、実際に自分で浮世絵をする体験ができちゃうんです。
毎週土曜・日曜の13:00~17:00まで行われています。
(2019年7月現在)
他にも、浮世絵の資料を「タッチパネル」で楽しんだり、
「すごろくテーブル」ですごろくを楽しんだり、
「浮世絵制作手順のパネル」が並んでいるコーナーも用意されています。
6.「藤沢アートスペース」は一つ下の階にあります
実は、一つ下の階に「藤沢アートスペース」があります。
こちらは、浮世絵とは関係ないのですが、様々な作品が展示されるコーナーとなっているため、ついで寄りしてもいいかもしれません。
ちなみに、ほぼ無料です。
今回は書道作品が並んでいました。
他にも、陶芸作品だったり、現代アートだったりと、作品は様々。
7.藤澤浮世絵美術館のアクセスや開館時間など
基本情報
住所:〒251-0041藤沢市辻堂神台二丁目2番2号ココテラス湘南7階
電話番号:0466-33-0111
開館時間:10:00~19:00(入館は18:30まで)
休館日:月曜日(祝日、振替休日の場合は翌日)
年末年始(12月29日~1月3日)
展示替え等のため臨時休館日あり
入館料:無料
専用駐車場:なし(お近くの駐車場をご利用ください)
公式サイト:【こちらをクリックで公式に移動します】
アクセス
辻堂駅北口より徒歩5分ほど
辻堂駅を出て、テラスモールを左手に、まっすぐ進むと、右手に「ココテラス」が見えてきます。
(詳細は、公式サイトに、かなり詳しい解説がのっています)
8.まとめ|テラスモール湘南のついで寄りもおススメ!
見ごたえたっぷりの藤沢浮世絵美術館。
実は場所が「テラスモール湘南」のすぐ隣に位置しています。
なので、ショッピングや映画でテラスモールに来たついでに寄って行くこともできるわけですね。
穴場のスポットなのか、それほど混雑もしていないのでいつでも気軽に行けるのが魅力です。
ちなみに江のくんは、テラスモール行ったついで寄りで美術館に行くことが多いです。
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